家族のために | 若い人
誘惑に負けないためには
現実の問題
「女の子たちから,セックスフレンドになりたいので電話番号を教えてほしいと言われることがあります。僕はそれを断わって,その場から立ち去りますが,内心では,『電話番号を教えていたら……』と考えてしまいます。正直,すごくかわいい子もいて,『教えてもいいか』と思ってしまいそうになります」。―カルロス, * 16歳。
あなたも,カルロスと同じように,誘惑と闘っていますか。そうだとしても,勝つことができます!
知っておきたいこと
誘惑を受けない人はいない。大人でも受ける。一口に誘惑と言っても,様々なものがあります。使徒パウロは,若くはありませんでしたが,こう書きました。「わたしは,……神の律法をほんとうに喜んでいますが,自分の肢体の中では別の律法がわたしの思いの律法と戦い,わたしをとりこにして……罪の律法へと引いて行くのを見ます」。(ローマ 7:22,23)パウロは,罪へと引かれたとはいえ,その誘引力に屈しませんでした。あなたも,そうすることができます。自分の欲望の奴隷になる必要はありません。(コリント第一 9:27)若い今,誘惑に負けない強さを身につけるなら,多くの心配事を抱えずに済むだけでなく,大人になった時その強さが非常に重要になるのです。
メディアが誘惑をあおる。聖書は「若さに伴いがちな欲望」に言及しています。その欲望は,ただでさえ強いものです。(テモテ第二 2:22)それなのに,若者を対象にした映画,テレビ,音楽,本などは,『誘惑に負けるのは悪いことではない』といった印象を与えて,欲望をあおる場合が少なくありません。例えば,映画の中で登場人物二人が“恋に落ちた”場合,必ずと言っていいほど,その物語のある時点で性関係を結びます。しかし,聖書によれば,男女を問わず人には「肉の欲望を避け(る)」力があります。(ペテロ第一 2:11)つまり,あなたは誘惑に負けないでいることができる,ということです。しかし,どうすればそうできるでしょうか。
どうすればよいか
自分の弱さを知る。鎖は,ほとんどの輪が強くても,1つの輪が弱ければ,そこで切れてしまいます。同様に,正しいことをしようという決意も,何かの分野で弱ければ,そこでくじけてしまう可能性があります。あなたの場合は,どの分野で用心する必要がありますか。―聖書の原則: ヤコブ 1:14。
誘惑を予期する。誘惑に遭いそうな状況について考えましょう。そして事前に,そのような誘惑に直面したら,それに負けないようどうするか,頭の中で練習しましょう。―聖書の原則: 箴言 22:3。
信念を強める。聖書によれば,ヨセフは,性の不道徳を行なうよう誘惑された時,「どうしてわたしはこの大きな悪行を犯して,まさに神に対して罪をおかすことなどできるでしょうか」と言いました。(創世記 39:9)「どうして……できるでしょうか」という言葉から分かるように,ヨセフには正邪に関する強い信念がありました。あなたはどうですか。
支えてくれる友を持つ。自分と同じ道徳上の信念を持つ人たちを仲間として選ぶなら,多くの誘惑に遭わずに済みます。聖書が述べているとおり,「賢い者たちと共に歩んでいる者は賢くなり」ます。―箴言 13:20。
誘惑に負けてしまいそうな状況に身を置かない。例えば……
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異性のだれかと二人っきりにならない。
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ポルノを見ようという気持ちに駆られそうな時間に,あるいはそのような場所で,インターネットを使わない。
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悪行を魅力的に思わせるような言動をする人たちとは親しくならない。
あなたの場合,悪い欲望が募らないようにするうえで,どの指針が役立つと思いますか。―聖書の原則: テモテ第二 2:22。
助けを求めて祈る。イエスは弟子たちに,「絶えず祈り,誘惑に陥らないようにしていなさい」と勧めました。(マタイ 26:41)実際,エホバ神は,誘惑に負けないでほしいと思っておられ,負けないよう助けることがおできになります。聖書には,こう書かれています。「神は……あなた方が耐えられる以上に誘惑されるままにはせず,むしろ,あなた方がそれを忍耐できるよう,誘惑に伴って逃れ道を設けてくださるのです」。―コリント第一 10:13。
^ 4節 名前は変えてあります。